決戦は金曜日の新宿
僕は深夜のバスタ新宿に用があって、それまでの時間を埋めるのに「誰か暇な人いない?」と持ちかけてきてたホビヲ氏と一戦交えることになった。
その様子は彼の記事で一目瞭然。
以下はそこに至るまでの経緯、つまり蛇足です。
初戦は待ち合わせ勝負。予定時間より10分ほど遅れる見通しのホビヲ氏。
僕に有利かと思われたがその時僕は「もうちょっとで会社出れるかな」状態。30分引き延ばす。
「新宿なう」「待たせてごめんなう」みたいな駆け引きを繰り返し、ついにはホビヲ氏に「おなかへったー!」と言わしめる。
そして指定してもらったはずの待ち合わせ場所が理解できていない自分。勝敗定かでない中の再会。
二回戦はラーメン二郎歌舞伎町店。ホビヲ氏が「大盛り食べるの?」とジャブ。一瞬、「いつも大盛り食べてたっけな」という錯覚におちいる。ただ錯覚かどうか自信がない。不安すらおぼえる。念のため普通ラーメンのチャーシュー多めにとどめる。彼もまた同じチョイス。これでスタートはフェアだ。
いよいよトッピング。「ヤサイマシマシ+アブラマシマシ」という気持ちを込めて「ヤサイ・アブラのマシマシ」とオーダー。頼む、伝わってくれ、「ヤサイマシ、アブラマシマシ」とは違うんだ。
そんな僕のドキドキを尻目に「ヤサイアブラマシで」とクールに言い放つホビヲ氏。
さらに「このブログ記事、結構読まれてるんだよ」と年齢のやつを見せにスマホを机に置いてくるあたり、かなり余裕だ。しかし二郎はトッピング聞かれたらもう一瞬なのだ。そこから小心者の僕は、寡黙に一心不乱に食べることに集中しないといけないのではないかオーラの漂う店内にとらわれてしまうのだ。急げ、かきこめ、飲み干せ。
ふと隣を見ると、すでにホビヲ氏はごちそうさ間際。
勝負あったな。そう感じながら、先に席を立つ彼を見送る。
いくばくもなく僕も食べ終え、軒先で待つ彼の元へ行く。そして彼の一言。「チャーシューしないでその分ヤサイマシマシにしとけばよかったかな」なにかが渋い。自らのチョイスへの冷静な自己分析、飽くなき探求心。
完敗だ。
完敗ついでに当初の目的である、喫茶店で乾杯をするためにルノアールに行くのでした。
その続きの最終決戦が、初めに紹介したホビヲ氏の記事です。
記号化を楽しむ作業
萌え系イラストについて調べたり思いを巡らせたりするうちに、長年の疑問のひとつ「前髪に隠れないまゆげ」についての答えに辿りつく。
↓
「なぜ隠して描かないのだろう」という疑問は、決して謎に満ちた疑問ではない。現にその解答と言えそうな理由はいくつか思いつきもした。しかし上記のサイトから得た答えは何よりポジティブなものだった。
自分の前髪の曇りがスーッと透けて眉毛が見えてくるようにスッキリしたのだ。
「キャラクター表現のため」
だ。
これは「虚構世界の中であっても真実に重きを置け」というテーマのいち方法論なのだ。
僕はこれまで落書きの大半を「前髪に隠れた眉毛は描かないこと」に徹してきた(かも)。しかしそれは写実的発想や職業病的都合(??)に準じた選択で、眉毛を描くこと自体をもう一つの選択肢とすら考えていなかったのだ。
萌えイラストは記号的にかなり要点が押さえられている。「これさえ押さえておけばかなり万人ウケ」などという萌えはないとしてもだ。
ここでひとつ、本日のラクガキを掲載したい。
…お分かりいただけただろうか。
前髪に眉毛が隠れた絵である。おかげでアンニュイな表情なのかただ柔らかな表情か、はたまた哀しみをこらえているのか、決定打のない印象を持ちはしないだろうか?
こういう感じもやっぱり好きです。
これは、情報を持ってないことと情報が隠されていることが似ているということなのですが、わかりやすさが重要なイラストやマンガの世界でも「分かりにくい状態」を端的に表現できる方法ということで、十分に記号的と言えます。
だから今となってようやくこれが(技術的価値観を超えて、)自分の好みなのだと自覚できた気がする。
今日のらくがき
「大失点だな。天使四天王視点から強いて言うなら、奴は天使の中でも最小!」
何かムズムズとネタを持て余してますが、元気です。
今日の落書き
昨日描きました。
プリズムブレイク
今回はテクニカルな面での備忘録として。
ちょっとした都合で、プリズム模様というのかホロ光沢というのか、とにかくビックリマンのヘッドシールの背景みたいなきらめきを再現しようと試みることにした。
そんな試みにいったいどんな「ちょっとした」動機があるのかというと、本物のプリズムシートの光沢を写真撮影することに挫折したからである。
だからどうしてそんな撮影をしようとしたのかという話だが、その輝きをアニメーション的に再現しようという目的があったのだ。
だからその目的は動機というより手段でしょ、なんでそんな(ry
…付き詰めると不本意にも仕事の話になるのでこの辺で止めるとして。
結果的に、かなりそれらしいものができたと自負している。
これが証拠の自負アニメ。
いや、GIFアニメ。
そう、僕は「じふあにめ」と読んでいます。「ぎふあにめ」と読まれる方もいますよねきっと。
今回は落書きが主役ではない。いやもうほんとに、プリズム具合のそれらしさを確認するためだけに描かれた、まさに落書き。名前の「修羅院命殿」も「Shrine Maiden=巫女」ってだけのちょっと調べ甲斐のあった小ネタ。
さておき。
意外と、検索しても需要のない見つからないプリズムアニメの作り方。
僕は大きく二段階の作業工程をふむことにした。
第一段階
まずは模様の1マス分を作ること。この作業はイラレがいい。本物を観察して、放射状は約16.36°ごとに面を分けたら良さそうだと分析。そして、モノトーンのグラデーション的色分けを行う。次はそれを複製しながらあたかも回転して見えるような色変化をつける。
何となく10種類のマスができあがる。今回はこの1マスを一辺6mmに設定し並べる。もちろん10種類を10レイヤーにふりわけて、それぞれ同一の模様が縦横ずらりと並ぶように複製を繰り返す。
これで第一段階は完了。
第二段階
次にPhotoshop用にPSD書き出し。もちろんレイヤーを保持するように。このとき「何故だか途中でメモリとか容量的なエラーが起きて書き出しできない」壁に当たる。結果的に各レイヤーのグループ指定を解除することで事なきを得た。(試しに1レイヤーだけ何とか書き出せた際PSDを開くと、どうも元のグループ指定のせいでとてつもない量のパーツが階層化・レイヤー化されて無駄に個別の形状を維持していることが分かったので、それを回避した結果の成功と思われる)
とにかくこの時点でGIFアニメ作成をしてもそれなりにいい感じである。が、ホロといえば七色の反射光沢感である。現実には周囲の光の角度や種類・強弱とかによってはモノトーンも起こりうるのだろうが、ここは何が何でも鮮やかな色のうつろいである。
とっかかりはシンプルに、乗算レイヤーを追加して色付きグラデーションを画面全体にかける。それを複製・色相加工×9回で10パターン。まだ統合はしないこと。
これでまあまあなアニメーションになるはず。
しかし、本物をよく見ると先の放射状グラデ、色の暗い箇所であるほど上記色味・彩度が落ちるようである。
それならと、元モノトーンレイヤーを複製・反転。その画像に対して乗算設定だった色レイヤーを明るさ設定(「スクリーン」的なやつ)で合成したものを「暗さ」設定で重ね直す。
もう説明グチャグチャだが、こうして「暗い部分ほど彩度が落ちている、色付きホロ風」にたどり着く。
第二.五段階
さて、これで第二段階は完了だが、かなり重要と思われる仕上げ工程を第2.5段階としてメモ。
イラストの世界でも仕上げといえば定説のハイライト(という個人的な思い込み)。このプリズムにもそのハイライトが効果的と踏んだのだ。正直なところ、この時点で本物を見直したら、反射状況がもっと複雑っぽいことが分かったため。やはり初めの観察をもっと慎重にしましょう。
で、三角パーツを幅の狭い色域指定で抜き出し、色を付け直し、アニメのタイミングをシャッフルして(ここでは逆転)重ねて完了。
この説明を経て再度見てみると、なるほど新たな発見があるような気になりませんか?
そうです!
実は修羅院命殿の正体は、変装の巧妙さで「気ぐるい」との悪名高いキグルミ総統だったのです!
余談に重ねての余談ですが、背景のないパターン↓
これだとたちまち天使シールどころかお守りシールくらいに格落ちして見えます。
やはり装飾は大事ですね。
以上、プリズムで遊んで休憩、プリズムブレイクでした。